一人一流派こと鍼灸
皆さんは鍼灸を受けたことってありますか?
受けた人はどんなイメージでしょうか?
実は鍼灸は、かなり術者によって内容が異なる施術です。
一人一流派という人もいます。
別に必殺技の名前ではありません(笑)
今日はそんな鍼灸の魅力の一端を紹介したいと思います
鍼灸の定義と効果
鍼灸は、厳密には鍼(はり)と灸(きゅう)を行う施術です。
ついでに言うと鍼と灸は独立した資格です。
なので、鍼灸師=国家資格2個持ちです。
そんな鍼と灸の効果と定義はどんなものでしょうか?医道の日本社:鍼灸理論東洋療法学校協会編より引用します。
鍼術とは、一定の方式に従い、鍼をもって身体表面の一定部位に、接触または穿刺、刺入し、生体に一定の機械的刺激を与え、それによって起こる効果的な生体反応を利用し、生活機能の変調を矯正し、保健および疾病の予防または治療に広く応用する施術である。
灸術とは、一定の方式に従い、艾(もぐさ)を燃焼させ、またはこれに代わる物質を用いて、身体表面の一定部位に温熱的刺激を与え、それによって起る効果的な生体反応を利用し、生活機能の変調を矯正し、保健および疾病の予防または治療に広く応用する施術である。
興味深いのが、この定義の段階で、接触又は穿刺、刺入とあります。
ということは、
浅く刺しても、深く刺しても、何なら刺さなくても鍼というのは効果を発揮する
という事になります。
お灸も面白いですね。もぐさだけではなく、それに代わる物質を持ちいて温熱刺激を与える治療法のようです。
また、WHOの1996年の見解では、こんな症状に適応しているとのことです。
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上気道疾患:慢性副鼻腔炎
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呼吸器系疾患症状:扁桃摘出後疼痛、急性扁桃炎、咽頭炎、喉頭炎、気管支喘息
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眼の疾患:近視
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口腔の疾患・症状:抜歯疼痛
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内科疾患・症状:下痢、過敏性腸症候群、便秘、腎石疼痛、胆石、胆石疝痛、胆道回虫症、胆道ジオキネジー、狭心症を伴う虚血性心疾患、高血圧、低血圧、不整脈、白血球減少症
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神経学的及び筋・骨格系疾患・症状:上顆炎(テニス肘)、頚部筋筋膜炎、頚椎炎、上腕肩甲関節周囲炎(肩関節周囲炎)、慢性関節リウマチ、変形性膝関節症、捻挫と打撲、頭痛、片頭痛、緊張性頭痛、坐骨神経痛、腰痛、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛、遺尿症、尿失禁、尿閉、メニエール症候群、神経循環性無力症
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その他の疾患・症状:月経困難症、分娩の誘発、月経異常、女性不妊、男性不妊、インポテンス、肥満、片麻痺、うつ病、アルコール中毒、薬物中毒、術後疼痛
けっこう色々なものに適応してますね!
施術の禁忌、危険なもの
適応している範囲が広い分、万能説を唱えたくなりますが、禁忌(だめなもの)もあります。
施術の禁忌[編集]
新生児の大泉門、外生殖器、臍部、眼球(眼鍼療法は例外)、急性炎症の患部、鼓膜、肺、心臓、腎臓、脊髄・延髄(2寸の鍼で瘂門穴から70度の場所に刺鍼)などの中枢神経系、大血管、腹膜
危険[編集]
鍼を刺す鍼治療では、まれに出血あるいは内出血することがあるが、健康な人であれば問題となることはほとんどない。しかし、抗がん剤治療をして出血を止める細胞の血小板が少なくなっている場合や、がんが進行して出血しやすい状態の場合などは、鍼治療を行う際に注意が必要である[37]。
鍼の使い回しによるB型肝炎感染の可能性がある[38]。因果関係は完全に証明されてないが、蓋然性のある事例がある[38]。wikipediaより
柔らかい所や怪我した直後の患部、中枢神経やお腹などが鍼の禁忌です。
鍼の使いまわしに関しては、基本的には、鍼は使い捨ての鍼を使用しているところが多く、また、使いまわすやり方の人も滅菌(菌が滅ぶので感染しない)処理を
している為、現在はそれらの心配はほぼないと言っていいと思います。
お灸に関しては禁忌はこんな感じです。
施術の禁忌[編集]
顔面部、化膿を起こしやすい部位、浅層に大血管がある部位、皮膚病の患部・妊産婦の下腹部などへの直接灸
まあなんとなく納得の説明ですね。
WHOには載っていない鍼灸の効能
鍼灸、というか東洋医学全般の特性と言えるかもしれませんが、
いわゆる不定愁訴の治療ができる、という所がポイントです。
不定愁訴とは、
です。
病院では病気ではないと診断されたけれども、なんとなく調子が悪い、辛い、というときに効果を発揮するのが鍼灸の強みです。